新レーベルCOWBOY FAMILY RECORDS特集!①|Wada Yosuke インタビュー

新レーベルCOWBOY FAMILY RECORDS特集!①|Wada Yosuke インタビュー

レコードショップT.E.Qが取り扱うレコードの中から、一押しの作品を取り上げて、関係者に話を伺い、内容を深掘りする企画「T.E.Q マガジン」。記念すべき第一回は、レーベル第一弾として、アナログレコード「COWBOY FAMIL BUSINESS」をリリースした、COWBOY FAMILY RECORDSのみなさんをゲストに迎えて、レコードや音楽、楽曲制作に関する話について聞いていきます!

今回ゲストにお迎えしたのは、COWBOY FAMILY RECORDSの発起人Wada Yosukeさん。これまで20年近くに渡るDJキャリアを持ち、日本国内はもちろん、香港の宀Clubや、ハノイのStudio Adventure、バンコクのKangkao、今年5月には韓国のTHE AIR HOUSEなど、近年はアジア圏でのギグも精力的にこなすWADAさん。
そんなWADAさんにレーベルの立ち上げの経緯や、本作の制作過程に関する話、そしてWADAさんの盟友であり、本作に楽曲を提供している香港のDJ/アーティストMr.Hoさんとの関係についてなどをお伺いしました。

レーベルの立ち上げと本作のリリースについて

— WADAさんといえば地元の千葉からDJ活動を始め、今や国内のみならず、アジア圏でも精力的にギグをこなされていますが、そのDJ活動に加えて、今回新たにバイナルオンリーのレーベル「COWBOY FAMILY RECORDS」を始めた経緯についてお伺いできますか?

ヴァイナルオンリーのレーベルをやりたいという考えはかなり前からありました。ただ、自分自身が音楽をプロデュースしない事と、レコードのプレスや配給に関して、日本に住んでいて英語があまり得意ではない僕にはハードルが高いと感じていました。直接のきっかけとなったのは、DJ仲間のP-yanとRyokeiがやっているパーティ・レーベル【ALIEN SEX FRIENDS(A.S.F RECS)】のヴァイナルリリース(T.E.Qで販売)と、今回CBF001に収録されているTakashi HimeokaのCodaを聴いた事です。A.S.FとTakashi Himeokaが彼らのリリース作業を共にした事で、僕達COWBOY FAMILYもそのリリースまでの道筋を近くで見る事が出来たのは大きかったと思います。それと同時に、今僕の周りにはお互いに尊敬し合える素晴らしいプロフェッショナル達がいるって事がリリースのハードルをかなり下げてくれました。

— ありがとうございます。同じ東京を中心に活動されているP-yanさんとRyokeiさんのA.S.Fの活動から刺激を受け、COWBOY FAMILYのメンバーのHimeokaさんの楽曲がきっかけで、レーベルのスタートを意識され始めたのですね!東京のクラブシーンを盛り上げようと活動されている両レーベルにはT.E.Qも大注目しています!

盟友Mr.Hoとの関係について

—それでは次に本作に楽曲を提供している盟友Mr.Hoさんとのお話を聞かせていただけますか? お二人は同年齢で長い付き合いだとお伺いしました。まず出会ったきっかけについて教えていただけますか

Instagramを遡ってみたら、初めてMr.Hoを千葉に呼んだのは2018年でした。出会ったきっかけはLuca Lozanoからの紹介ですね。彼の2回目か3回目の日本ツアーをサポートしたのですが、その時に次はMr.Hoやらないかって提案してもらった事がきっかけです。元々Hoを日本に招待したいなと思っていたので、渡りに船でした。彼はとてもオープンマインドでポジティブな人で、過去に聴いてきた音楽も近く、仲良くなるのに時間はかかりませんでした。

—- Mr.Hoさんと一緒にKlass Wreckを運営されているLuca Lozanoさんがきっかけで、交流が始まったんですね。これまでお二人は日本国内や、香港などで何度も共演をされていると思いますが、印象に残っているパーティやエピソードなどあれば、教えてください。

まず1番思い出深いのは、香港の宀Clubで開催されている、House Of Hoの第一回目で共演した時です。これは2018年の事で、宀Clubもオープンして間もない頃で、コロナ前のしかもHouse Of Hoの初回という事で満員のフロアがかなり盛り上がった記憶があります。宀ClubのDJブースは両脇がオープンになっていて、割と誰でも入って来れるんですが、とにかく大量の人がブース内に入ってきてプレイ中にも関わらず良い言葉をたくさんもらいました。

その後House Of Hoの1st Anniversaryにも招待してもらい、関係がどんどん濃いものになっていきました。
あとは2022年のALIEN SEX FRIENDS at Mitsuki Tokyoでの共演です。これは本当に凄かった。この夜はバーやトイレに行けないくらい超満員でした。踊ると言うよりただ立ってるのが精一杯。僕のベストギグの一つでもあります。

こうして思い返してみると、彼との共演のほとんどがスペシャルだったと思います。2023年の年末、Cabaret Recordings 10th Anniversary at Womb TokyoでのMr.Ho with COWBOY FAMILY、Studio Adventure with Klasse Wrecks in Vietnam、この2つのパーティは規模が今までに比べて大きかった事もあり、大変な部分もありましたが、今まで思い描いていた事が現実になった様な、そんなパーティでした。COWBOY FAMILYのみんなも、Studio Adventureのチームも良い経験を得られたと同時に大きな達成感を得る事が出来たと思います。

 — ありがとうございます。国内と海外のパーティ特別な瞬間を多く共有されたことで、絆が深まっていったことが伺えました。続いて、今作への楽曲提供に関するお話もお聞きできればと思います。Mr.Hoさんといえば、DJとしてだけではなく、自身の運営するKlass Werksや日本のCabaret Recordingsなど、数々の有名レーベルから楽曲を発表する人気アーティストですが、今回日本発のインデントレーベルであるCOWBOY FAMILY RECORDSから楽曲をリリースするに至った経緯を教えていただけますか?

これはもう自然な流れでした。チームで話し合いCOWBOY FAMILYでレーベルを立ち上げvinylをリリースしようと決定して、まず1番に彼にオファーしました。二つ返事で快諾してくれました。
オファーをしてからわずか2ヶ月で、本作のために新たに制作したデモが送られてきて、トラックの内容もCOWBOY FAMILY RECORDSのコンセプトにバッチリだったので、そのまま今回のEPの顔としてA1に収録しました。自分にとってもフェイバリットな一曲になっています。

Mr.Ho Selected Discography by Wada Yosukue

— 貴重なお話をありがとうございました。最後にMr.Hoさんのこれまでのリリースの中から、WADAさんが選ぶフェイバリットな楽曲をいくつか教えていただきました。この機会に皆さんも是非チェックしてみてください!

Luca Lozano & Mr.Ho -Drip box

Mr.Ho - Fishtank Race

Mr.Ho - 000 Baby
商品ページはこちら

Mr.Ho & Mogwaa - Hustler's Billiard

Mr.Ho & Mogwaa - Angel Number 909(Acid House Mix)

 

次回はCOWBOY FAMILYからRio Kawamotoさんをお迎えして、楽曲制作に関するお話をお伺いします。

 

WADA YOSUKE 

Cowboy Family Tokyo / Studio Adventure Hanoi

東京を拠点に活動するDJ。初期FUTURE TERRORやその周辺のシーンに影響を受けて活動をスタートして以来、千葉ローカルシーンの筆頭として関東圏のみならず日本各地のパーティーで腕を振るっている。
ミニマル・ディープハウス・エレクトロ・ロウハウスなど多様なジャンルから選りすぐった一貫性のある選曲を持ち味とし、機械的でタイトなグルーヴの組み合わせから、スリリングな展開や力強いファンクネスを自在に引き出すスタイルを確立している。
2018年、盟友Mr.Ho 主催のHouse Of Ho @ 宀Club Hong Kongにて初の国外Gigを経験。その後、MelbourneのCity Power、HanoiのStudio Adventureなど各地の重要なパーティを経て、House Of Hoの1st.Anniversaryにも出演を果たす。
現在はCowboy Family Tokyo、Studio Adventure Hanoiのレジデントとして東京、ベトナム、香港、中国などアジアアンダーグラウンドを中心に活動中。
https://soundcloud.com/wada-yosuke

Cowboy Family Business / COWBOY FAMILY RECORDS 001
https://teq-tokyo.com/products/cowboy-family-business

Cowboy Family Records Tour
https://teq-tokyo.com/blogs/news/cbf-tour